社長、上司の朝礼でのスピーチは、会社から部下への大事なメッセージ!
目次
朝礼での社長・上司スピーチの役割
ココでのスピーチは大事です。会社の方向性を社員にダイレクトに伝えるメッセージ的な役割も果たします。
もはや個人の意見ではなく会社の意見として受け止められます。
毎日、朝礼でスピーチをしている社長さんや幹部の方は慣れていると思いますが、昇進したばかりの方や1ヶ月に1,2回しか朝礼でスピーチをしない方にとってスピーチは戦々恐々としたものになるかもしれません。是非、このページで朝礼スピーチのヒントをたくさん得てください。
毎日朝礼で話している社長さんであれば、社員に人柄や人格を理解されていると思います。この場合はスピーチを失敗しにくいし、失敗してもそんなに問題になりません。しかし、そんなスピーチの達人であっても、スピーチのマンネリ化を防いだり、コンプライアンス違反のスピーチにならないための学びだと思って、今一度このページをご一読しお役立てください。
時代は変化しています。いつまでも「このままでいい」というおごりや慢心が不意のトラブルを招いてしまいますので気を付けたい部分でもあります。
文中は社長の呼称を使って紹介していますが、上司である方は自分の役職に置き換えてお読みください☆
ダメな社長・上司の朝礼スピーチとは?
長くスピーチしない
調子に乗って長くしゃべらない。みんなの前で話をすると気持ちよくなってどんどんしゃべる方がいますが、これはNGです。
次の進行の妨げになります。そして、それで、本日の仕事の始動が遅くなれば本末転倒です。
時間通りに、時間内のスピーチをするということは社員への時間管理のお手本にもなります。
無駄に長いスピーチは、社員からすれば長くてつまらないスピーチ、何がいいたいのかポイントが分からない、と思われています。そして肝心の話の内容について、後で聞かれたときに何の話だったか思い出せないというのが最悪のパターンです。
ココがポイント
内容は簡潔に!言いたいことをまとめておく!大事なことは強調する!2回言う!
年に何回しかない大きな集まりでも、大事なポイントを簡潔に社員にしっかりと伝えることができたら、早々に切り上げても構はない。与えられた時間を使い切る必要はない。
スピーチ内容は簡潔に!
あらかじめスピーチの内容を考える。その場で考えてしゃべらない。「俺はいつも朝礼の始まる5分前に内容を考える!」と偉そうに言う方がいますが、とってももったいない。前日の社内で起こったことを伝える、社員の動きで気になったことを改善する。それを朝礼で日々伝えることができたらとっても素晴らしいと思います。毎日、朝礼ネタを社内で拾う癖とそれをメモする癖をつけると、それだけで社内のカイゼンに役立ちます。
- 前日までに言いたいことをまとめておく
- どうして欲しいか改善案を提示する
- みんなに考えてもらえるような問いかけを入れる
ココがポイント
朝礼でのスピーチは個々に話さず、全員に向けて話せるというメリットやその意味を理解しておく。朝礼は多くの相手にリアルタイムでダイレクトにメッセージを送れる効率と効果の良い場です。
緊張感のない集団へスピーチする時のアドバイス
まだ成熟していない集団の場合、普通にスピーチをしていると、ただ単に時間だけが過ぎて終わってしまいます。
これを放置してはいけません。
緊張感がない、話を聞いているか分からない集団の場合は、ひとりひとりの顔を見ながら歩きながら話す、ランダムに質問をする、同意を求める、発言者を当てることをしましょう。これだけで緊張感をもって聞くようになります。
それと、面白くない話をされると、人は話を聞かなくなります。話す側にも多少の問題があります。人を引き付ける役割を果たす、ユニークな話や分かりやすいたとえ話を入れることも考えましょう。
ココがポイント
スピーチはその場で考えずに前もって、その集団に合わせた内容を用意することが大事であり、礼儀です。
社長らしいスピーチをすること
社長は社長でしか言えないこと。社長に言って欲しいことを話すことが大事です。
それは社長が言わなくてもいいのでは?と思われることは話さない。幹部や部下の方に任せましょう。
社員が聞きたい話とは何でしょう?自分が社員だった頃を思い出してみましょう。
それは夢であり目標です。そして会社がこれからどうなるのかというビジョンです。最終的にこんな感じになるんだよという景色を見せてあげることができれば理想です。
言葉を選ぶ コンプライアンス
社長や上司の言葉は重いということをまず自覚しましょう。自分ではそんなつもりで言ったんじゃなかったんだけど・・・。
最近は、社長や上司自身がコンプライアンスに対する知識が足りない方が多くて問題になることがあります。決してあなたたちは特別でもなければ、優遇された存在ではありません。パワハラやセクハラの多くは、部下が上司に対して問題視されるものです。つまり、社長や幹部の方は訴えられる対象であることをもっと自覚・認識するべきです。
差別発言、パワハラ、セクハラになりうるスピーチ例
- ○○さんは、もう彼氏はできましたか?
- ○○さん、魅力的なボディですね。
- クリスマスは彼氏とデートですか?
- 〇〇君はよく仕事ができるのに君はどこかおかしいの?
- みんなの前で一人を怒鳴る。見せしめ的な存在にする
- 出身地を出して悪い部分をいう
- 個人の趣味や嗜好を否定する
- いじめや仲間外れを誘発するような発言
そのほか、フレンドリーに親しみを込めて特定の人に愛称で呼ぶことがありますが、社長が付けたあだ名をあとで同僚がいじることもあります。愛称をつけるときは時と場所をよく考えて行いましょう。慣れ合いは差別やえこひいいきを生む要因の一つであることも忘れてはいけません。
ダメなスピーチ まとめ
- 長くてつまらないスピーチ
- 何がいいたいのかポイントが分からない
- 後で聞かれたときに何の話だったか思い出せない
- 社長でなくてもいい話
- 自覚のないコンプライアンス違反のスピーチ
- 一人を特別視してしまう
話す側はいつも何かを得てもらうように話しましょう。つまらない話や難しい話にならないように分かりやすい比喩や例え話を使いましょう。
朝礼 社長・上司スピーチ 出だしのポイントと例文!
上期、下期、年度初め、年度末にも使えると思います。適時、文章をアレンジしてお使いください。
朝礼 新年のあいさつ 社長・上司スピーチ
■あけましておめでとうございます!昨年は皆さんのおかげで大きく飛躍することができました。今年は会社が飛躍することも大事ですが社員一人一人が成長できる年にしたいと思っています。そのためには・・・。
■あけましておめでとうございます。新年から皆さんの元気な顔を見ることができ嬉しく思います。当社は本年も「元気」を軸に「お客様」と「仲間」を思いやる人間味のある企業を目指してまいります。今年のスローガンはズバリ「〇〇・・・」です。意味は・・・。
■新年あけましておめでとうございます。現在、市場環境は目まぐるしく変化しています。その中で、当社は世の中に認められた注目産業として今、上り調子です!本年はハード面の活躍だけでなく、社員全員がイキイキと活躍できる企業を目指します!そのためにはまず働く環境を整えていきます!
実績の報告などは、もう一段階下の者に任すことが大事です。社長は新年の抱負やパッション(情熱)を伝えましょう!
朝礼 月初めのあいさつ 社長・上司スピーチ
■おはようございます!さあ、今月も始まりました!先月調子が良かった方も悪かった方もしっかりリセットして、今日からまた頑張ってください。人は、「勝ち組」と「負け組」があるとよく言われますが、そうではありません。私が思うには「やった組」と「やらなかった組」のこの2つに分けれると思っています。ぜひ、今月末には全員がやり切ったー!という感想を持てるようにお仕事に取り組んでください。
■おはようございます。先月調子のよかった〇〇チームの方ご苦労様です。ありがとうございました。おかげさまで、会社全体でも良い数字が残せました。そこで、今月は自分たちの得意分野をさらに伸ばす努力をしてみてください。先月は底上げを中心に行いましたが、今月は各チームが得意な分野や商品を伸ばす努力をしてみてください。「もうこれ以上は・・・」と初めからあきらめていませんか?それは願いとなって叶ってしまいます。まずはできるイメージから作っていきましょう!
月初はやる気にさせることが大事です。先月の失敗や足りなかった部分を深堀しないようにしましょう!
朝礼 月末のあいさつ 社長・上司スピーチ
■おはようございます。今月も予算クリアで終える目途が立ちました。ありがとうございます。特に〇〇チームの後半の追い上げで95%から103%に載せることができました。すごく感心致しました。この成功体験を忘れることなく次月にもつなげていってください。成功体験は私への報告だけでなく他のチームへも共有してくださいね。
■お疲れさまです。今月は実績に落ち込みが見られました。来月もこの調子ではダメなので改善をしていきます。まずはお客様や皆さんの意見・声を取り入れるということから始めようと思っています。この後の会議やミーティングで皆さんの貴重な声をお待ちしています。
何が良かったのか、何が悪かったのかを考えさせる方法を考えましょう!
朝礼 年末のあいさつ 社長・上司スピーチ
■おはようございます。本年も残すところ今日と明日の2日間だけとなりました。お客様業務自体は終了しているのであとは、来年のことを考えて行動をしてください。スムーズにすべての業務が来年に移行できるようにチェックを重ねてください。・・・・。本年は一年間ご苦労様でした。来年もどうぞよろしくお願いします。
■お疲れさまです。今日は、会社業務自体はもう終了しているので、体と会社を休めてください。「何もしなくていい」という意味ではありませんよ。上司や仲間とコミュニケーションを図る、書類を整理する、オフィスを掃除するなどに時間を使ってください。・・・・・帰るまで気を抜かず良い年をお迎えください。
あれこれ言うのは、もうずいぶん前に終わっているはずです。気持ちよくらい念を迎えられる環境を作ってあげましょう!
まとめ
会社は、毎日激動の時流に乗って動いています。多くの社員がよりどころを求める時代になっています。不安でいっぱいです。これからどうなるのか分からずに働いている社員がたくさんいます。
朝礼はそんな社員たちを少しでも安心させられるように、どちらの方向を向いているのか教えてあげたり、会社の1か月後、1年後5年後のビジョンが見えるようにしてあげることが大事です。
それは、一気に一日でなくていいんです。社長が毎回話すたびに、昨日よりも安心して働ける状態にしてあげることでいいんです。積み重ねていくことが大事です。
朝礼のスピーチの内容の理想は、、、
さすが社長!
今日も頑張ろう!
自分も夢をもって頑張ろう!
明日からまた楽しみが増えた!
そう思っていただけたら最高ですね。
毎日そう思ってもらうことは至難の業ですが、週の初めや週に1回くらいは社員にさすが!と思われたり、将来の夢を見せる日ができたらいいですね。
そのためには、みんなより、ちょっとだけ社長は勉強しておく必要があります。
朝礼は、修行の場、勉強をするために必要な場所、知識を身につける必要を感じさせてくれる場所としてとらえて楽しんでみてはいかがでしょうか。
研鑽することが楽しみになると、きっと今以上に人格者になるはずです。そしてあなただけでなく、会社も社員も、もっともっと大きくなると思います。
最後になりましたが、スピーチでは、褒めることを忘れないように!たまに誰かをみんなの前で褒めてあげてください。特にみんなが、いないところや見ていない場所で頑張っている人に光を当ててあげてください。やる気がある社員を一人でも多く会社に増やすためにとても有効な手段です。
ココがポイント
個人の名前を出すのはいいですが、人を褒めるのではなく「その仕事」「その行動」を褒めるということです。単に「あの人はいい」という言い方はダメです。個人を褒めるとえこひいきだと思われたり、陰で妬まれたりします。「その仕事」「その行動」を褒めることでお手本になり、社長の理想とする会社に近づいていきます☆参考にしてください。